2015/12/02

2015年 "Brutal Death Metal/Death Metal/Goregrind" TOP 25


今年もブルータルデスメタル/ゴアグラインド/デスメタルシーンからはたくさんの新譜がリリースされ、ベテラン勢待望の新譜から、衝撃のデビューまで様々。ツアーの合間にチェックし続けたブルータルデスメタル/ゴアグラインド/デスメタル良番を25枚ピックアップし、まとめてみました。特に良かったのはIngested、Abominable Putridity、Carnivorous Caracity、Suntorn。現行ブルータルデスのトレンドも感じられるバンドであるので是非ともチェックしてほしい。アルバムタイトルの下には視聴リンクも付いているのでこちらで音源をチェックしながら、レビューを読んでもらえたらと思います。

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今年聴き狂ったのは、イギリス産ブルータルデスメタル/デスコア、INGESTED。METAL INJECTIONのツアーでORIGINらとも共演を果たした今若手注目株。今年特に聴き込んだ1枚で、Cryptopsyにハードコアのスピリットをブレンドさせた最高にモッシュできるアルバムだと思います。

2011年結成スペイン出身のスラミングブルータルデスメタル、Carnivorous Voracityの新作、"The Impious Doctrine"。日本のブルータルデス名門、Amputated Vain Recordsよりリリースされた今作は、様々なメタルサイトで高評価を獲得している。Matti Way所属のPathologyや、Abominable Putrdityに強い影響を受けていると思われる。ローの効いたガテラル、現行スタンダードなスラミングブルータルデスの中にも光るセンスフルなギターリフが聴きどころ。今もっともリスナーが求めているブルータルデスサウンドであることは間違いない。

Disgorge、Pathologyでの活躍でおなじみのMatti Way所属、ロシア産ブルータルデスメタル、Abominable Putridityの旧作リマスター盤。格段にアップデートされた楽曲クオリティに脱帽。スタンダードなスラミングブルータルデスな展開で構成されているが、聴きどころとしては、洗練されたプログレッシヴなギターリフ/フレーズ。

自分たちが聴きたいと思えるものを作りたいと意気込んで製作されたCattle Decapitationの新作。ブラックメタル影響下にあるクリーンも冴え渡り、アルバムとしての完成度も高い。アートワークも毎度最高です!

ロシア/モスクワ産ゴアグルーヴ/ブルータルデスグラインド。打ち込みドラムではあるけれど、Decrepit Birth直系のメロディックパートもありつつ、ボーカルは終始ポルノゴアかと思わせるピギースタイルを貫いてる。楽曲展開はスラミングブルータルデスにゴアグルーヴをミックスして、荘厳な雰囲気を組み込んだハイブリットなスタイル。ロシアはこんなバンドがごろごろいるから、恐ろしい。


Cryptopsy - The Book of Suffering
Cryptopsy - Defenestration / Slit Your Guts [Live at TRMF 2015]
カナダ産テクニカルブルータルデスメタル、Cryptopsyの新作EP。再び黎明期のオリジナリティを取り戻しつつある彼ら (The Unspoken Kingも大名盤だと僕は思ってる) 。今作はNone so Vileを彷彿とさせるブルータリティスタイルが復活。天才です。

Diphenylchloroarsine - The 6 Level Purge
Diphenylchloroarsine - LVL3 Infection (NEW SONG 2015/HD) [Rotten Music]
Kraanium, Carnal Disfigurement, Barbaric Butchのメンバー在籍のスラミングブルータルデスオンラインユニット、"ジフェニルクロロアルシン" (バンド名は嘔吐剤、くしゃみ剤と呼ばれる化学兵器の一種のこと) 。オンラインユニットだからこそ出来る多種多様な実験的アプローチが面白い。ポールとベニーのぐちゃぐちゃびっちゃびちゃなツインボーカルスタイルも残忍度マシマシでイケてます。

Disloyal - Godless
Disloyal - Godless (Full Album Stream)
結成18年目を迎えたポーランドの重鎮、Disloyalの新譜、"Godless"。重鎮故に成せるグルーヴ、圧倒的デスメタル世界観は圧巻。

Dysentery - Fragments
Dysentery - Fragments [Official Full Album Stream] (2015)
今年のスラミングブルータルデス注目のリリースのひとつ。アメリカ産スラミングブルータルデス、Dysenteryの新作、"Fragments"。スローテンポを基調としながらもそこからのビートダウンパートの連発や、残忍極まりないタイトなリフ、ロー効きすぎなボーカルが最高。ビートダウンハードコア好きももちろん聴いてください。

Goat Semen - Ego Svm Satana
Goat Semen - Warfare Noise [Ego Svm Satana - 2015]
ペルー出身デス/ブラックメタルバンド、Goat Semen復活作。南米オールドスクールデスメタルをルーツに、狂気に満ち溢れたハイクオリティなブラックメタルを聴かせてくれる。ボーカル、Erickのハイトーンも健在!ここにアガった笑 実質バンド初のフルアルバム、となるみたい。

Gorgasm - Destined to Violate
フルアルバム視聴
来年には結成20年を迎える、大御所Gorgasmの2014年リリースのフルアルバム、"Destined to Vilolate"。Disgorge黎明期を彷彿とするピュアブルータルデスサウンドが清々しいくらいに気持ちが良い。20年以上シックネスであり続けることの凄みが凝縮された大名盤。

Visceral Throne - Those Who Have Fallen Beyond The Grace Of God (EP) (2015)
アメリカ/インディアナ州出身の3ピース。Comatose MusicからセカンドとなるEPをリリースした。緩急のついたピュア・ブルータルデスサウンドは、飽和したスラミング・ブルータルデスに飽き飽きしたリスナーにはたまらないんじゃないでしょうか?個人的にはドラムのサウンドプロダクションがツボ。ギターのリフワークのセンスフルで雪崩のごとく展開していくパートは今年聴いたアルバムの中でナンバーワンのセンスだと思う。

メキシコのポルノゴア/スラミングブルータルデスレーベル、Putrefacto Recordsからリリースされたフリー音源。バンド名はIwrestledabearonceのパロディだし、内容も一貫してゴリラをテーマにした謎のアルバム…。チープな打ち込みサウンドであることは否めないが、音が潰れるほどにローが聴いたスラミングパートのオンパレードでこれはこれで痛快。1分以下の楽曲が多く、さらっと聴けるのがいい。こういったオンラインでのみ活動するプロジェクトユニットが乱立しているけど、決してクオリティが低いわけでもなく、ニンテンドーコアが流行った2008年〜2010年辺りとはまた違ったオンラインシーンの雰囲気がある。

ブルータルデスメタル大国、インドネシア/ジャカルタのレーベル、"Brutal Mind"からデビューの同郷出身、Machine of Rebellionのアルバム、"Vortex of Endless War"。Suffocation、Spawn of Possessionらに強い影響を受けて製作されたと思われる。特に新鮮味があるようには感じなかったが、ハイクオリティなデスメタル/ブルータルデスバンドが続々とインドネシアから登場していることから、彼らの活動には注目しておいていいと思う。

Obsolete Incarnation - New Breed of an Uncarable Disease
ドイツ出身モダンブルータルデス/デスメタルバンド、Obsolete Incarnationのセカンドアルバム、"New Breed of an Uncarable Disease"。まず褒めたいのがアートワーク。カラフルでちょっぴりファニーだけど最高にブルータルなのがセンス良い。楽曲はDying Fetusを始め、Suicide SilenceやAbortedなどデスコアからの影響も強く、ブルータル過ぎないのが入門リスナーには分かりやすくて良いかもしれない。実力確かなボーカルの多彩なパートも聴きどころ。

サンディエゴ出身のブルータルデス/ニューメタルバンド、Suntornのデビューアルバム、"Symbiotic Polarity"。ブルータルデスとニューメタルの融合は新しい。彼らのベースとなっているブルータルデスは、Cryptopsyなどベーシックなもので、スラムパートなどを盛り込んだ昨今のスタイル。デスコア/メタルコアからの影響もあってか、ニューメタルのブレンドとの相性も良く感じられ、アルバム通しての完成度という面でも優れている。ボーカルワークも多彩で楽しめる。

イタリアンポルノゴア伝説のバンド、2 Minuta Drekaの新譜、"Porno Brizarro"。今年奇跡の来日も果たし、彼らの異常なオタクっぷりに驚いたファンも多いだろう。彼らの歪んだ日本愛は活動当初から、楽曲やアートワークから溢れていた。今作も北斗の拳のサンプリング他、どこから拾ってきたのか日本人の僕らもわからないほどマニアックなサンプリングネタが豊富に盛り込まれた楽曲が多く、とても楽しい内容になっている。音楽的な成長は一切ないがそれがまた良い。

結成10年を迎える、オーストラリア/シドニー出身のデスメタルバンド、Daemon Foetal Harvestのセカンドアルバム、"Beasts of Tribulation"。Morbid AngelやDying Fetusといったオールドスクール/デスメタルなバンドに強い影響を受けている。特にVileといったバンドに代表されるギターフレーズがたくさん出てきて熱い。

Gutalax - Shit Happens
Gutalax - Live Obscene Extreme Trutnov 
2014Rotten Roll Sex所属のチェコ出身大人気うんこゴアグラインドバンド、Gutalax待望のニューアルバム、"Shit Happens"。徹底的に追及したゴアグルーヴ、一貫してうんこをテーマに歌われる楽曲が最高にクール。ライブではトイレットペーパーが飛び交い、メンバーはうんこまみれのトイレ清掃員に扮して大盛り上がり。アルバム冒頭からうんこまみれの1枚。

ハロウィーン企画にて製作されたブルータルデス/デスコア/オンラインバンドによるオムニバス作品、"Astral Evisceration on All Hallows Eve"。収録バンドは、Cunt Cuntly, Become The Watcher, Before The Harvest, Vulvodynia, The Overmind, Existance Has Failed, Despondent and Chamber Of Malice。南アフリカ出身のVouvodyniaや、The Overmind、Attack Attack!の名曲"Stick Stickly"をもじったバンド名でおなじみのCunt Cuntlyなどがこのコンピの主役でしょう。ジャケットアートワークからゴリゴリのブルータルデスかと思いがちですが、デスコアやプログレッシヴなバンドも多く、コンピレーションとしての完成度が高く大満足。もちろん最高に旬なブルータルデスバンドも多いので、是非チェックしてもらいたい。

ブルータルデス名門、Unique Leader Recordsからリリース。カリフォルニア州リバーサイド出身のプログレッシヴデスメタル/ブルータルデスバンド、Arkaikのセカンドアルバムです。レーベルの素晴らしいプロモーションもあり、前作、"Metamorphignition"がメタルヘッズの間で話題となった。ヘヴィネスを追及する現行シーンから一歩引き、テックメタル/プログレッシヴメタルのアプローチを追及してきたArkaikの本気を感じられる名盤。すっきりと引き締まったサウンドプロダクションからは、各プレイヤーの技量を細かく感じることができ、一般的なブルータルデスバンドからは生まれないグルーヴ感も新鮮で聴いていて楽しい。さらなる評価が期待されることになるだろう1枚。

Last Day Of Humanityのメンバーとして知られるErwinが、ロシアのゴアグラインダー、Kirillと結成した新規ユニット"Butcher M.D."の新作"Traces of Blood"。Erwinが好きな死体の趣味はLast Day Of Humanity時代から一切変わっておらず、アートワークに隈なく盛り込まれた大量の死体写真は、知らぬものを引き付けない圧倒的なゲテモノ感を漂わせている。下水道直系の水々しいツインボーカルがノリの良いゴアグルーヴにマッチしており、Last Day Of Humanityなんかに比べると格段に聴きやすいアルバムと言えるだろう。ゴアグラインドシーンを牽引し続けるErwin節全快の良作。

Sufism - Reptilia Buas
インドネシア/バンダン地区出身の3ピース・ピュアブルータルデスメタルバンド、SufismのデビューEP、"Eptilia Buas"。全編インドネシア語によってタイトルやリリックが製作されており、得体の知れぬおどろおどろしさが際立っている。インドネシア産ブルータルデス特有のもっさり感がオールドスクールタイプのボーカルにフィットしており、とても聴きやすい。現行のインドネシア産ブルータルデスメタルのスタンダードなサウンドであると言える。ヘヴィネス/スラムを追及しすぎる現行のスラミングブルータルデスメタルバンドに飽き飽きしているリスナーにとってはたまらない作品だろう。

Vulvodynia - Finis Omnium Ignorantiam [Official Full EP Stream]
今年メタルヘッズの間で話題となった本"デスメタルアフリカ"にも掲載され話題となった南アフリカ出身のブルータルデスメタルバンド、Vulvodyniaの新作EP、"Finis Omnium Ignorantiam"。バンドのリーダーであるダンカンを中心に、ライブメンバーとソングライティングを担当するメンバーが分かれているなんとも現代らしい構成。リリースの多さと、"南アフリカ"という珍しい国から登場したことから、一躍ブルータルデスメタルシーンで話題となった。内容も素晴らしく、センスフルなスラムパートやバラエティに富んだツインボーカルはAttilaやAbove Thisが好きなメタルコアキッズにもオススメしたくなる。

Abhorrent - Intransigence
アメリカ/テキサス州出身のプログレッシブ/ブルータルデスメタルバンド、Abhorrentのニューアルバム"Intransigence"。なんともダークで不吉な雰囲気溢れるアートワークも良い。カオティックな程、極限まで突き詰めたプログレッシヴな展開と最高のヘヴィネスを兼ね備えた素晴らしいバンド。今年リリースされたブルータルデス作品の中でもぶっちぎりのスピード感、最高です。